最近は、敷引きや定額補修分担金についての問い合わせも増えてきました。
通常、建物を借りる際には賃貸借契約書を交わします。そしてこの契約書の中には、様々な特約が隠されています。
よく争いになるのが、原状回復についての特約ですが、この他、敷引きや定額補修分担金について特約が付されているものもあります。
敷引きとは、関西を中心に慣習となっている制度のことで、予め敷金から差し引かれる金額(敷引金)が定まっています。
敷引金の性質として一般的には、
- 賃貸借契約成立の謝礼
- 貸室の自然損耗の修繕費
- 更新時の更新料免除の対価
- 賃料を低額にすることへの代償
などが含まれているようですが、
これまでの裁判例では、敷引金(大抵家賃の2~3カ月分位)として、敷金からの差引が無効となったものもあれば、多少認められたものもあります。
差引が認められるのは、実際に、賃料が低額であったり、自然損耗以上の損耗があった場合などのように見受けますが、これと似たもので定額補修分担金というのもあります。
呼び名は異なりますが、これも借主が負担する金額が定まっています。
敷引金と同様、退去時に敷金から差し引かれます。
しかし、今年(平成21年6月)、定額補修分担金について、無効となる判決がでました。
この特約の使用も差し止めになり、条項自体が無効となりました。
敷引きにせよ、定額補修分担金にせよ、認められない理由としては、その中に自然損耗の回復費用が含まれることがあげられます。
自然損耗のように、通常の使用で損耗する分については、本来、貸主の負担と考えられますので、それを形を変えて借主に負担させていることになるためです。
悪質なところですと、これとは別途、借主が原因の損耗についても請求できる特約が付いている契約書もあります。
借主は二重に負担することになりますので、注意が必要です。
敷金は、原則として戻ってくるものです。
名称は異なっても、似たような特約が入っている場合もありますので、契約書はきちんと確認するようにしましょう。







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